外部パートナーを最大限に生かす戦略により、カルビーの成長戦略を支える基幹システムの高速化と安定運用を最小限のリソースで実現。
※2021年2月18日にコーポレートサイトよりデータ更新
自然素材の味わいと栄養を活かした、新鮮なおいしさが魅力の商品群。
創立以来、「私たちは、自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしに貢献します。」という企業理念のもと、品質にこだわりを持って、ポテトチップスを代表とするじゃがいもを原材料とするさまざまな商品をはじめ、「フルグラ」といったシリアル製品など新たなマーケットを創造するユニークな商品・サービスを提供し続けてきました。
ビジネスチャンスを創出するための成長戦略においては、「北米や韓国をはじめとする海外事業の拡大」、「新製品開発」、「国内マーケットシェア拡大」、「米国ペプシコ社との連携強化 」、「L&A(Licensing & Acquisition)」、「新規事業開発」を6つの柱に、新たな展開を進めています。
「システム刷新に合わせて、業務の簡素化と標準化に取り組みました」
(カルビー株式会社 執行役員 情報システム本部 本部長 小室 滋春 氏)
カルビーでは現在、国内のグループ会社を対象とした物流、営業管理、需給管理などの基幹システムとして、「SAP Business Suite powered by SAP HANA」を利用しています。それまで10年以上にわたり使い続けてきた「SAP R/3」を全面刷新して、2016年1月より新基幹システムの稼働を開始しました。
システムやインフラの老朽化という側面もありますが、インメモリデータベースで稼働する「HANA」を採用することで、「処理性能の向上」と「システムの安定稼働」を実現したいと考えました。
加えて、システムの刷新を契機にアドオンプログラムを減らし、保守運用にかかるコストや人的リソースを削減するというねらいもありました。
アドオンプログラムに関しては、事業や取扱商品が拡大し続ける中で、長期間の運用を通じて、地域ごと、事業部ごとの要望に合わせて追加開発をしてきた結果、重複するような内容や機能も少なくありませんでした。
たとえばレポートの集計に45分かかっていた作業が、数秒で処理できるようになったケースもあります。さらに、全体的にさらなる処理能力の向上を図っていきたいと考えています。
また、システム刷新に合わせて業務を徹底的に整理して、約5,000本にまで膨らんでいたアドオンプログラムを約100にまで削減しました。その結果、運用・保守にかかるコストやリソースだけでなく、システム導入にかかるコストも抑えることができました。
カルビーのパートナー企業に求めるアウトソーシングの領域
「SAP R/3」の導入時から、基幹システムの保守運用やアドオンプログラムの開発などを依頼しています。
今回のシステム刷新に関しても、業務の簡素化や標準化、アドオンプログラムの棚卸や新規開発など、多面的に支援をしてもらいました。
当社では、限られたリソースの情報システム担当者で基幹システムを運用しています。加えて、基幹以外のシステムの面倒や新規開発も進めなければならないので、外部の専門知識やノウハウを持ったパートナー企業の支援を受けながらシステムの開発や保守運用を行っています。サン・プラニング・システムズも、数社あるパートナー企業の1社という位置づけとなります。
ただし、当社の場合、単に言われたことをこなすタイプのサポートベンダーは求めていません。誤解を恐れずに話をすれば、情報システム部門の担当者の絶対数が少ないので、まさにカルビーの情報システム部の一員として、直接、ユーザ部門や取引先企業から要望を吸い上げ、さらには他のパートナー企業とも連携を取りながら、都度、私たち情報システム担当者の判断を仰ぐのではなく、自らが判断して最適なシステムの開発や改修を進めていく能力を持っていなければ、システムの運用が成り立たないというのが正直なところでもあります。
このような体制が他の企業でも成立するかどうかはわかりませんが、信頼できるサポートベンダー、すなわちパートナー企業と出会うことができれば、現場の要望を即座に反映し、大規模なシステムでも最小限の社内リソースでの対応が可能となり、属人化も防ぐことができます。
「ユーザ部門からのサン・プラニング・システムズへの評価は満点でした」
(カルビー株式会社 情報システム本部 情報システム部 システム企画課 課長 田中 良氏)
通常時は、サン・プラニング・システムズをはじめとした信頼できるパートナー企業と良好な関係を築けていますので、都度、パートナー企業を選んだりはしていません。ただし、各パートナー企業のパフォーマンスをチェックして評価すると同時に、課題や要望があれば、それをきちんと伝えて、常にレベルアップを求めるようにしています。
今回の基幹システム刷新にあたっては、インフラからアプリケーションまでドラスティックに変わりますので、新システムの保守運用を見据え、情報システム部門だけでなく、ユーザ部門など関係者を集め、改めて各パートナー企業にプレゼンテーションをしてもらいました。
サン・プラニング・システムズへの信頼はとても高く、ユーザ部門からの評価は満点でした。ユーザ部門からすると、これまで自分たちの声に対して真摯に耳を傾け、さまざまな要望を実現してくれた実績を高く評価した結果であると考えています。
当然のことですが、基幹システムは情報システム部門のものではなく、現場のためのものです。ユーザ部門を上手く巻き込めるかどうかは重要なポイントとなります。
その点、サン・プラニング・システムズはコミュニケーションの能力がとても高く、ユーザ部門と情報システム部門の橋渡し役となってくれています。特に、今回のアドオンプログラムの整理にともなう業務に関しては、その能力を申し分なく発揮してくれました。
加えて、常に能動的に行動している様子やレベルの高い提案内容に対する評価も高く、長年にわたり当社の基幹システムを支援してもらっていることから、業務やシステム、文化に精通しており、すべてを語らずともこちらの意図を理解してくれるので、任せておけば大丈夫という安心感があります。
私たち自身も認識はしているのですが、パートナー企業には非常に高いレベルの支援を求めています。そのため、どの企業も満点というわけにはいきません。
しかし、サン・プラニング・システムズなら、私たちの期待を超えるような経営層や事業部門へ戦略的な企画を提案してくれると確信しています。
また、以前、機転の利いた判断でシステムのトラブルを未然に防げたこともありました。引き続き、このような機敏かつ冷静な対応に期待すると同時に、カルビーの情報システム部門の一員として、支援体制の強化とレベルアップに期待しています。
写真左から、吉田(弊社部長)、小室様、田中様、柴田(弊社担当部長 )
お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。